キャリぷら卒業式に参加できた学生はじめ、キャリぷらを利用したことのある14卒学生に向けてメッセージ。
長文です。
仕事なんかおもろないし、大変やし、しんどいし、苦しいもんやねん。
と、今日のキャリぷら卒業式で私は言った。
わざと言い過ぎなくらいの口調で、あえてそう言い切った。
言わずもがな、仕事がおもしろくないなどという意味ではない。
言いたかったのは、「おもしろい」仕事とか、「おもしろくない」仕事があるわけではないということ。
仕事自体はただの仕事、そこにあるのは「おもしろい」わけでも、「おもしろくない」わけでもない、ただの仕事だということだ。
それを「おもしろく」やるも、「おもしろくなく」やるも、その仕事をする人次第だということだ。
「おもしろい」仕事になるか、「おもしろくない」仕事になるかは、自分の捉え方と取り組み方次第で決まる。
だからそれ次第では、仕事はめちゃくちゃおもしろくもなる。そう、仕事はめちゃくちゃおもしろい。そのことは、決して忘れないでほしい。
ただ、仕事をするうえでは、様々な困難に遭遇する。当然、何もかもうまくいくわけじゃない。
むしろ、うまくいかないほうが多いかもしれない。
当たり前だ。仕事は自己実現の場でもないし、自分の夢を叶える場でもないからだ。
いや、正確に言えば、自己実現の場にもなり得るし、自分の夢を叶える場にもなり得る、かもしれない。
しかし、会社はそのために仕事を用意しているわけではないし、そのために人を雇うわけではない。
会社が求める働きをしてほしいから、そこに費用を割いてまでして人を雇うのだ。
つまり、社員がしたい仕事をさせるわけじゃなくて、会社がしてほしい仕事をさせるわけだ。
それひとつとってもミスマッチは起きる。
そしてそれ以外にも、自分の能力と求められる成果のミスマッチ、周囲の人間と自分の価値観や考え方のミスマッチ、自分が望む上司との関係と上司の指示の出し方のミスマッチ、ミスマッチ、ミスマッチ…ミスマッチの要因など数え上げればきりがないほど山のように存在する。
その仕事のリアルに直面して、「自分とは合わない」とか、「思っていた仕事、職場と違う」とか、「向いてる仕事がしたい」などと考えて、まだ何もしないうちから辞めてしまう状況を危惧している。
卒業に際して、私はそのことが言いたかった。
むろん、本当に辞めたほうがいいこともあるだろう。
しかし、多くの場合、ここに書いたような事実を認識できる機会に恵まれなかったことや、その先に成長があることを知らなかっただけではないか、と感じる部分があるのも事実だ。
先に挙げたような多くのミスマッチも含めて、仕事をしていくうえで出くわす困難と向き合い、その原因を自分の未熟さゆえと考えることで自らを成長させ乗り越えていくことは、これはもう年齢を問わず有益だ。
しかし、新社会人はじめ若手社会人にとっては、この選択肢は特に有益だと私は思う。
なぜなら、歳をとればとるほどそれをすることの難易度は上がる、つまり今が一番取り組みやすい時期ということができるからだ。
社会の荒波に漕ぎ出すキャリぷらの学生たちが、自らを成長させることでその波を乗り切り、「おもしろい」仕事を手にしてくれることを祈っている。
キャリぷら2期14卒のみんな。
卒業おめでとう。